子供や若者にも鍼が必要な理由
身体編
医学の発達はありがたいものの、ホモサピエンスとしては弱くなっているのが実情です。昔は、こころも体もあたまも丈夫で、運もカンもいい子供達が生き延びて、更に子孫を残してゆくことができましたが、今時は、多少弱くてもそれなりに生きてゆけます。
ダイエット(しかもたいてい間違った!!)により、本人だけでなく、祖母の代くらいからすでに栄養失調気味
食材も、見た目は整っているものの、ビタミンやミネラルは昔より減っています。農薬、肉や魚ならホルモン剤や抗生物質を使用されている場合もあります。また、加工しすぎて、生命力が残っていない食品も多いです。
消化器官が、対人ストレスにより弱っている。ただでさえ食材の栄養や生命力が少ないのに、体に取り込む力も弱い。そのくせ太りやすい。「食べても元気にならず、そのくせ太りやすいとかムクみやすい若者が多いんですよ~」とお伝えすると、「それ、すごくわかります。実感してます~~~!」と、若者も保護者さんも、激しくうなづく定番トークになっています。
鍛えるチャンスの欠如 昔は普通に暮らしているだけで、こころもからだもあたまも育ちました。運動したり、世間を知ったり、対人スキルを磨いたり、時間の感覚を養うことができていましたが、今は難しくなっています。例えば地方では、
昔なら通学や習い事の際、子供達は自力で、トラブル回避もこなしつつ、えっちらおっちら歩いたり、自転車をこいだり、または、時刻表と時計をチェックして自分で判断してバスや電車に乗ったものでした。
今時は、送迎や、リモート、動画等で時間の節約を兼ねて、あまり労せずして学問や芸事、技術に近づくことはできます。でも、皮肉なことに、脳は、体を使ったり、運動して、酸素を沢山取り入れてからでないと、発達も学習も遅れがちになってしまうのです。そこで、焦って、さらに、スポーツ系の習い事を増やしたりするものの、保護者達の負担も増えた割にはそれほど成果もでず…という、むなしい悪循環に陥ってしまっているファミリーをよく見かけます。
「チャリンコ暴走族」は、もはや死語でしょうか?また、私が子供のころは、手放し運転で体幹とバランス感覚を鍛えたり、わざと腕を交差して左右逆にハンドルを持って身体感覚や運動神経を鍛えたり、ウィリー走行にチャレンジしたり、カゴに入れた愛犬が飛び出さないように加速、減速、急カーブ等に気を付けたものですが…たった一台の自転車で、遊び倒し、楽しく鍛えていたものでした!!
環境、気候の変化、災害、電磁波、化学物資、最近ならコロナストレスやマスク疲れなど、心配事が多かったり、実際被害にあうこともありうる。屈託なく安全に育つチャンスが失われたり、万年くたびれがちな子供が増えています。
…等々、ひょっとすると大人よりも疲れている子供や若者は多いのです。そのくせ、はっきりとした病気にかかってはいないので…「覇気がない」「若者らしくない」「怠けているの?」…等々、前の世代はつい言ってしまい、お互い更につらくなる、というパターンが実に多いのです。
Comments